中古住宅の建物診断・検査をしてみよう。その費用と効果は!?

中古物件を買うときに何がいちばん不安かというと、建物がどこまで傷んでいるのか、パッと見はわからない、ことです。

それを目に見える状態にするため、建物診断(ホームインスペクション)という方法があります。

以前別の記事で少し取り上げたのですが、詳しく教えてほしいとの問い合わせがあったので、概要をご説明します。

-Contents-
1.ホームインスペクションとは建物の健康診断
2.インスペクション利用のメリットとは?
 2-1.安心して売買ができる
 2-2.既存住宅瑕疵保険が利用できる
 2-3.住宅ローン減税が利用できる
3.インスペクションの費用はどのくらい?
4.インスペクションの課題点
5.買主がインスペクションをするタイミングと注意点

1.ホームインスペクション=建物の健康診断

ざっくばらんに言うと、ホームインスペクション(以下、インスペクションと略します)とは、建物の健康診断のことです。

建物の状態を専門家がつぶさに調査し、劣化している箇所や気になる箇所を報告書にまとめてくれます。

外壁や床など目視できるもの以外、たとえば屋根裏や基礎の内部、配管なども検査してくれます。

中古住宅の取引がとても多い欧米では、インスペクションの利用はとても広く普及しています。日本でも最近ようやく普及し始めてきました。

2.インスペクション利用のメリットとは

①安心して売買ができる

中古住宅の取引をするとき、事前にインスペクションを実施することにより、建物の状態が明らかになります。

購入を検討している買主にとっては、お金を払って住んでから建物の欠陥が表面化すると困りますので、事前に状態がわかることは大きなメリットです。

どこを補修しなきゃいけないかが判るし、そもそも買うか買わないかの判断材料にもなります。

②既存住宅かし保険が利用できる

新築住宅には引渡しから10年間の保証がついていますが、中古住宅にはそれがありませんでした。

しかし、中古住宅でもインスペクションをして指摘箇所を補修することによって、最長5年間の保証(既存住宅かし保険)を付けることが可能に。

③住宅ローン減税が利用できる

中古住宅で築20年を超える建物の場合、原則的には住宅ローン減税が利用できません。

しかし、上記の「既存住宅かし保険」を付けることによって、住宅ローン減税を受けることができます(ちなみに耐震適合証明書等でも代用可能)

3.インスペクションの費用はどのくらい?

依頼する事業者や地域にもよりますが、一般的な大きさの個人住宅の場合、3万円~5万円くらいが相場。

以前はもっと高かったのですが、このシステムを広く普及させるため、全体的に費用が安くなってきています。

調査時間は2時間くらい
基本的に依頼をした人が立ち会う必要がありますが、不動産業者などに委任することもできます。

4.インスペクションの課題点

このようにインスペクションは、中古住宅の売主買主のどちらにもメリットのある制度ですが、実際の運用では問題点も。

いちばんの問題点は、中古住宅の売主がインスペクションの利用を嫌がるケースが多いことです。

建物の不具合が見つかったら売却価格がかなり下がるのではないか?そもそも売れなくなるのではないか?という気持ちにもなりますよね。

また、売主と不動産会社は、物件をなるべく高くなるべく早く売りたいという利害が一致します。
そのため、「インスペクションしてある中古物件ですよ~」と宣伝しても、隠しておきたい箇所は報告書を”忖度”する、という事がないとも言い切れない・・・

ですので、買主側がインスペクションを依頼し、費用負担するのが一般的となっています。

6.買主がインスペクションをするタイミングと注意点

中古物件の購入を検討するときは、不動産会社にこのように聞いてみましょう。

「この物件はインスペクションされていますか?」

されていれば問題ないですが、されていない場合は、

「購入を検討したいのでインスペクションをお願いします」

と依頼しましょう。

調査をするタイミングとしては、「購入申込書提出後、売買契約前まで」がベストでしょう。

購入申込書には、「契約前にインスペクションをする」「インスペクションの結果しだいでは購入をキャンセルする」などの条件を明記しておいたほうが良いですね。

2018年4月から、インスペクションを利用するかどうか契約書に明記することが義務化されています。

ちゃんとした不動産会社なら、中古物件を買うときはインスペクションの利用を提案してくれるはずです。
しかし、提案をしてくれなかったり、そもそも制度をあまり理解していない業者もいますので、そういう会社や営業マンとは早めに縁を切ったほうがいいでしょう。
一生の買い物なのだから、信頼できる人を見つけて相談したいですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年 北海道釧路市出身。 大学進学から上京するも、25歳までは、バイトなどで稼いだお金で海外バックパッカー→またバイト・・という生活を続ける。 26歳のときに一念発起。 独学で宅地建物取引士(当時は主任者)の資格を取得し、不動産業界に飛び込む。 10年間、不動産売買の仲介をメインに活動。 その後は土地分譲や不動産コンサルティング、賃貸管理など、活動の幅を広げる。 現在は愛媛県に移住し、住宅産業の仕事に関わる。 資格は宅建のほか、公認不動産コンサルティングマスター、インテリアコーディネーター、二級FP技能士、賃貸不動産経営管理士など多数。 家族は妻と1男1女。趣味は旅行。