住宅ローンを借りた人が絶対やってはいけないたったひとつの事

15年不動産業界で仕事をする中で、いろいろな場面に遭遇してきました。

人は冷静さを失うと、思ってもみない行動に出ます。
いったん立ち止まって冷静に考えてみましょう。
業界にかかわる人間として、不幸になる人を少しでも減らしたいのです。

僕はいちばん長くやったのは「任意売却」のお手伝いです。
「任意売却」とはかんたんに言うと、ローンを返せなくなってしぶしぶ家を売る、ということです。

人はいったんマイホームを持つと、その家をぜったいに手放さないように、と思いますよね。

とうぜんです。
何千万円もする買い物です。
家族の生活の拠点です。
一生かかって返さなければならない借金もあります。

僕が見てきたお客さんには、会社をリストラされ再就職もままならず、住宅ローンの返済に行き詰ってしまうお客様がたくさんいました。

そのうちのお客様のひとり。仮にTさんとします。

Tさんの家計の内容を聞くと、アルバイトでの手取り額が18万円
住宅ローンの支払いが毎月13万円
マンションなので、管理費と修繕積立金の支払い毎月3万円。
中学生と高校生の子どもがいる4人家族です。

・・・どうやっても無理ですよね

家計が破綻しています。光熱費すら出ません。

もっとおどろくことに、Tさんは住宅ローンの支払いが厳しくなってからしばらく、住宅ローンを返すために消費者金融で借金を重ねていました。

消費者金融で借りたお金で、住宅ローンを返済していたのです。

家族に内緒で、実に1年近くもそんなやりくりをしていました。

問題の先送りにしかならないことは、子供でもわかります。
1%の金利の借金を返済するため、別のところから金利10%で借金をする

完全に論理が破綻しています

キャッシングしているうちに宝くじにでも当たるつもりだったのでしょうか?
それとも、何か新しいビジネスの可能性でもあったのでしょうか?

単なる問題の先送りだってことは、本人がいちばんよくわかっています。
しかし、現実を見たくない。
マイホームを失ってしまう現実から目を背けたい。

これは、いちばんやってはいけないことです。

もちろん本人も冷静になればこんなことはしないでしょう。

冷静になれないのです。
マイホームを守るという幻想が、意図しない行動を誘発してしまうのです。

「そんな人ほんとにいるの?」と思ったでしょう。

いるんです。しかもけっこうたくさんいます。

これは、家という「モノ」に執着するがあまり起きる現象です。
マイホームは物欲の最高峰ですからね。
でも、モノに執着しても良いことはひとつもありません。

住宅ローンが返せなくなったら、さっさと売却して身軽な賃貸に住み替え、あたらしい未来に向かって歩いていけばいいんです。

え? 家を売ってもローンが残る?

そうですよね。
家の売却金額がローンの残高を下回ってしまう場合、家を売っても借金が残ってしまいます。

住宅ローンは借金なんだ」とあらためて気づかされるのが、家は無くなったのにローン残高だけが残ってしまったとき、だそうです。
何千万円ものお金を低金利で個人がファイナンスできるのは住宅ローンだけなので、家に住んでローンを返済しているときは、あまり借金とは意識していない人が多いです。

そこはローンを組んだ銀行に相談してみましょう

担保がなくなってしまって生活に余裕がない人に、かつての住宅ローンの返済額と同等の返済を求めてはこないはずです。

家を売却してもローンが残るときはどうすればいいか? この問題はまた別の記事で投稿します。

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ABOUTこの記事をかいた人

1977年 北海道釧路市出身。 大学進学から上京するも、25歳までは、バイトなどで稼いだお金で海外バックパッカー→またバイト・・という生活を続ける。 26歳のときに一念発起。 独学で宅地建物取引士(当時は主任者)の資格を取得し、不動産業界に飛び込む。 10年間、不動産売買の仲介をメインに活動。 その後は土地分譲や不動産コンサルティング、賃貸管理など、活動の幅を広げる。 現在は愛媛県に移住し、住宅産業の仕事に関わる。 資格は宅建のほか、公認不動産コンサルティングマスター、インテリアコーディネーター、二級FP技能士、賃貸不動産経営管理士など多数。 家族は妻と1男1女。趣味は旅行。