きつい住宅ローンで返済に困る人の4つの特徴(不動産のプロの視点)

不動産業界で長く仕事をしていると、住宅ローンの返済に困っているお客さんにもたくさん出会います。

家やマンションを買うとき、ほとんどの人は住宅ローンを組みますね。

35年、金融機関によっては40年の期間でローンを組むこともできます。
これからの長い長~い返済に不安になりながらも、家を建てたり買ったりした直後は、みんながんばってローンを返済しようと思っています。

しかし、中にはローンの返済に苦しくなり、家を手放さざるをえなくなったり、最悪の場合は自己破産まで突き進んでしまう人もたくさんいます。

-Contents-
1.住宅ローンが払えなくなる人はどのくらいいるのか?
2.どんな人が住宅ローンで破綻してしまうのか?
 2-1.①そもそものローン計画に無理がある人
 2-2.②ボーナス払いを併用してしまう人
 2-3.③配偶者のパート収入を合算してしまう人
 2-4.④銀行に相談しない人
3.まとめ

1.住宅ローンが払えなくなる人はどのくらいいるのか?

正確な統計データは出ていないのですが、住宅金融支援機構が発表している調査データで「リスク管理債権」というものがあります。

リスク管理債権とは、かんたんに言うと、「返済されていない貸出金」のことです。

平成29年度のデータによると、銀行が住宅ローンとして貸したお金の残高が23兆3259億円。それに対し、3ヶ月以上返済されていなかったり、そもそも借りた人が破産したりしている「リスク管理債権」の合計は3949億円となっています。

3949億円÷23兆3259億円≒1.69% となり、住宅ローンを払えなくなっている人の割合は、1.69% と想定できます。

1000人に17人くらい。

もちろんこれは金額的なデータです。
1000万しかローンを組んでいない人もいますし、8000万円ローンを組んでる人もいるため、ひとくくりに人数としてカウントできません。あくまで目安です。

しかし、この記事を読んでいるあなたも、住宅ローン破綻の一人になる可能性があるということです。

2.どんな人が住宅ローンで破綻してしまうのか

任意売却に10年間かかわってきた筆者の体験もまじえ、住宅ローンの返済ができなくなってしまう人の特徴を見ていきましょう。

①そもそものローン計画に無理がある人

やってしまいがちな失敗として、「組めるギリギリまでたくさんローンを組んでしまう」という落とし穴があります。

たくさんローンを組むと家や土地にかけられる予算が上がるため、少しでも多く借りて少しでも条件を良くしよう、家の性能を上げよう、としてしまいがち。

ローンの返済額が今の家賃の支払いと同じくらいの場合、さらに拍車をかけます。

いまの家賃と変わらないから大丈夫!!」と思うんですね。

でも、実際に返済が始まると、そううまく行かないことに気づきます。

まず、持ち家には固定資産税や火災保険などのランニングコストがかかります。
設備などが故障したら、保証期間を過ぎたら修繕費用はすべて自分で支払わなければなりません。

家を持つと、ローン返済以外にも何かとお金がかかるものです。

同じ会社にて給料がずっと増え続けていけば良いですが、どれだけ大きな会社に勤めていてもリストラや倒産のリスクがあります。
給料が減ると、ギリギリの返済比率で組んだ住宅ローンがあっという間に家計を圧迫し、返済が滞るようになります


②ボーナス払いを併用してしまう人

毎月の返済額を軽くするため、ボーナス払いを併用することがあります。

特に、公務員や上場会社勤務の人に多く見られますが、これも非常に危険です

上場会社でも業績でボーナスが大きくカットされる事もありますが、特に中小企業にお勤めの人は、ボーナス払い併用には注意してください。

ローン計画は毎月の返済でやりくりできる範囲にとどめ、ボーナスはあくまで「臨時収入」くらいに考えておくのが家計維持のコツです。

僕が売却のお手伝いをした人の半分近くは、このボーナス払いを併用している人でした。
月の支払いはギリギリ大丈夫だったんだけど、ボーナスのときに払えなくて・・・」という言葉は飽きるくらい聞きました。


③配偶者のパート収入を合算してしまう人

これはボーナス払い併用と同じ理屈です。

配偶者(主に奥さん)のパート勤めは、いつできなくなるかわかりません。
こどもが出来たときでも、正社員なら産休育休制度がありますが、パートの場合はその補償もありません。

パート収入の合算をしないと組めないようなローンなら、最初から組まないほうがマシです。


④銀行に相談しない人

なんらかの事情で住宅ローンが払えなくなってしまった、あるいは払えなくなるかもしれない、と思ったなら、まずはローンを組んだ銀行に相談してみましょう

具体的には

  • 毎月の返済額を下げる(=その代わり返済期間が延びる)
  • 数ヶ月、返済を待ってくれる(=問題の先送り)

など、真剣に相談すれば、何らかの対策をしてくれるでしょう。

最もやってはいけないのは、返済が滞っているのに「何もしない」ことです。

銀行からの督促を無視したりすると、あっという間に強制競売のお知らせが届くことになりますよ。

3.まとめ

以上をまとめると、こんな感じ↓になります。

  1. メインの家計維持者の収入でローンを組む!
  2. 家賃と同じくらいの返済額はキケン! 家賃よりすこし少ないくらいが理想
  3. ボーナス払いは使わない!
  4. もし返済できなくなったらすぐに銀行に相談!

住宅ローンの返済が人生の目的にならないように気をつけてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

1977年 北海道釧路市出身。 大学進学から上京するも、25歳までは、バイトなどで稼いだお金で海外バックパッカー→またバイト・・という生活を続ける。 26歳のときに一念発起。 独学で宅地建物取引士(当時は主任者)の資格を取得し、不動産業界に飛び込む。 10年間、不動産売買の仲介をメインに活動。 その後は土地分譲や不動産コンサルティング、賃貸管理など、活動の幅を広げる。 現在は愛媛県に移住し、住宅産業の仕事に関わる。 資格は宅建のほか、公認不動産コンサルティングマスター、インテリアコーディネーター、二級FP技能士、賃貸不動産経営管理士など多数。 家族は妻と1男1女。趣味は旅行。